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ジョン・ハートの『終わりなき道』 [書評]

ジョン・ハートの『終わりなき道』を読みました。なかなか重厚な物語、かつ複雑な展開を見せる。冒頭の書き出しはなかなかいい。 引き込まれるものがある。

刑事のエリザベスは、少女監禁犯を拷問の上、射殺したとして、激しい批判にさらされていた。州警察が内部調査に乗り出すが、彼女には真実を明かせない理由があった……。同じ頃、エリザベスが尊敬する警官が刑務所から釈放される。ある女性を殺した罪を認め服役していたのだ。そして、彼が13年前に殺害したとされる場所で、同じように殺された女性が発見され、ふたたび、エイドリアンが疑われる。また、エイドリアンが殺害したとされる女性以外にも、多くの女性が殺害されていたことがわかり、この連続殺人犯は誰かという謎も・・・。



以下はネタバレです。

エリザベスが、殺害した犯人が黒人であったこともあって、激しい非難に晒されるが、実は、殺害したのは、監禁されていた少女であって、この少女をかばうためだったのが判るのは良いが、なぜそのような状況(少女を助けに行って、逆に自分が捕らわれてしまう)に陥ったのか説明がないため、エリザベスがドジッたとしか思えないところがある。結局、最後も、この少女によって、みんなが助けられるという設定で、少し女主人公としては残念です。
終わりなき道 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

終わりなき道 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: ジョン ハート
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2018/06/19
  • メディア: 新書



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